蝉が鳴き始めました。


【御教え】物を識るという事『地上天国』16号、昭和25年8月15日

ここで、文芸の面を瞥見(べっけん)する時、何といっても歌人としては西行、俳人としては芭蕉であろう。この二聖の芸術は、物を識る人にしてはじめて成る作品であり、その代表作としていつも私の頭を去らないのは、
西行の
 心なき身にもあわれは知られける 鴫(しぎ)立つ沢の秋の夕暮
と、
芭蕉の
 閑(しず)かさや 岩にしみ入る 蝉の声
である。


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